統計検定の難易度まとめ【1級・準1級・2級・3級・4級】
機械学習・AIブームの影響で、最近は統計学も大きな注目を浴びていますね。
そこで今回は、統計検定の難易度を級ごとにまとめてみました!級取得のために必要な勉強時間もまとめましたので、是非ご参考にして下さい!
統計検定の難易度を級ごとにご紹介
統計検定4級の難易度
・試験形式...選択15問
・試験時間…60分
・合格率…60.9%
・難易度…賢い子なら小3でも受かります。大人が受験するにはやや物足りないかも。
『統計学って何??』
という方が最初に受験するというよりかは、
『子どもに統計的な素養を身につけてもらいたい!』『将来息子をAIエンジニアにしたい!』
という親御さんが、子どもの代わりに申し込む感じです。
試験内容も、質的データと量的データの違いからはじまるので難易度は相当イージーです。
小学生の子が統計に対する自信をつけるのに向いている試験だと思います。
公式問題集を2周もすれば絶対に受かりますよ。
統計検定3級の難易度
・試験形式…選択20問
・試験時間...60分
・合格率…67.2%
・難易度…試験範囲は数A +αといった感じ。数学的な素養は不要
統計検定3級も4級と同様、選択20問60分の試験です。
ただ、難易度は4級よりも高いです。
試験範囲的には高校1年生で習う『数学A』に『標本抽出』という分野が加わったかんじです。
統計学を学ぶためには、確率を理解する事が大切です。
しかし、数学を一度勉強したことがある方ならお分りいただけるかと思いますが、確率という分野は非常に苦手な方が多いです。
そのため、統計学を勉強したい!
と大人の方が思ったら、まずはこの統計学検定3級の公式問題集を見てみるのが良いと思います。
統計学=数学=難しい
とお考えの方も多いかと思いますが、数学Aの確率は微分積分といった他の単元と独立なので、数学に自信がない方でも、公式問題集を何周かすれば統計検定3級は合格する事ができます。
ちなみに、統計検定3級の合格率が67.2%と、統計検定4級の合格率より高いのはなぜだと思いますか?
これはおそらく、統計検定4級は小学生などがお試しで受験する一方、統計検定3級は本気の大人が多く受験するので合格率が高く出ているのだと思います。
統計学を勉強する上で、母数という考えは大切です。
統計検定2級の難易度
・試験形式…選択30~40問
・試験時間…90分
・合格率…43.7%
・難易度…範囲的には『数学B』の確率と統計です。計算能力もある程度必要です。
統計検定2級からは一気に数学的な素養が必要になってきます。
試験範囲的には数学Bの『確率と統計』にとてもよく似ています。
正直統計検定3級までなら、今まで数学をきちんと勉強してこなかった方でも公式問題集を何周かすれば絶対に合格することができます。
しかし、統計検定2級は『確率密度関数』というものを扱いますので、文系で微分積分をきちんと抑えてこなかった方には正直厳しいです。(だからこそ、統計検定2級を取得することに意味があるのですが。)
微分・積分はよく分からないけど統計検定2級を取得したい!という方は、まずは『数学B』の教科書を購入して『確率と統計』という単元を勉強するのが良いと思います。
ある程度知識がついたと思ったら、公式問題集で演習を積みましょう。
統計検定2級を取得すれば、『統計学が最強の学問である』といった統計に関する書籍を楽しく読めるだけの知識はつきますよ。
・統計検定2級公式問題集
統計検定準1級の難易度
・試験形式…選択20~30問、部分記述5~10問、論述問題1問
・試験時間…120分
・合格率…20.2%
・難易度…試験範囲がかなり広い。大学教養〜専門レベルの統計。
統計検定2級と1級の間に難易度の差がありすぎるよね、という事で割と最近できた統計検定準1級。
ですが、統計検定準1級も十分難しいです。そして何よりも範囲が広い。
公式問題集を実際に見てみたのですが、理工系大学院の院試レベルの問題も普通に出題されていました。
そのため、統計検定準1級を取得すれば、工学部で習う統計学の基礎は取得する事ができたと判断して良いでしょう。
理工系の学部1年・2年の学生が『もっと統計学を進んで勉強したい!』と思った時に、目指すのがちょうど良いかと思います。
アクチュアリーを目指したいけど、いきなり科目勉強をするのはちょっとなあ…という学生さんにも適切な難易度です。
ただ、統計検定準1級は最近できた試験なので、『統計検定1級』だけの問題集はありません。『統計検定1級・準1級』という問題集ならあります。
東京大学が出版している『統計学入門』という本で大学レベルの統計を俯瞰してから、過去問に挑むのが良いかと思います。
統計検定1級(統計数理・統計応用)の難易度
・試験形式…論述3問・論述3問
・試験時間…90分・90分
・合格率…25%
・難易度…アクチュアリー数学より難しい
統計検定1級は全て論述式です。
そして、試験範囲は統計数理と統計応用の2つに分かれていて、それぞれ別々に合否を判断されます。
そのため、今年は統計数理だけ合格しておいて来年は統計応用を取るという事もOKです。
難易度といたしましては、アクチュアリー数学よりも少し難しい程度です。
アクチュアリーの1科目あたりの勉強時間がおよそ200時間程度ですので、素養がある人でも統計検定1級取得のためにはそれなりのコストがかかります。
もしも、あなたが大学生で就職活動を控えているのであれば統計検定1級ではなく、アクチュアリー数学を受験した方が将来の役に立つと思います。
大学1~2年生でアクチュアリーの受験申し込みをする事ができないよ、という方は受験するのも良いかと思いますが。
私の偏見なのですが、統計検定1級の受験者層は東大の学部1・2年か、暇を持て余したデータサイエンティストなのではないかな、と思います。
今回のまとめ
・統計検定4級→小学生でも受かる
・統計検定3級→文系出身の人が統計をはじめて勉強するのにちょうど良い難易度。試験範囲的には高校で習った数学A
・統計検定2級→試験範囲的には数学Bの確率と統計。これを取得できれば統計に関する一般書は楽しく読む事ができるかと思います。
・統計検定準1級・1級→実際に統計を扱う仕事をしていたり、将来統計を使った仕事をしてみたい難関大学の学生さんには良いと思います。合格体験記をみる限り東大や国立医学部といった難関大学の受験生が多いようです。
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コメント一覧
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アクチュアリーの方が流石に難しいでしょう.